例えば、以前の私は「なぜかいつも高圧的で威圧的な人が上司になる」という問題を抱えていました。

なぜ、こんなにいつも同じ問題が繰り返されるのか？ひょっとして、原因は自分にあるのか？

そう思った私は、自分と向き合うための様々な手法を求め、そして試してきました。

そして、ようやく気づいたのが、どんな問題も実は私自身が引き寄せていたということです。

その結果、とても不思議なことに、その上司は異動になり、その後も高圧的な人が周りに現れることがなくなったのです。

これはほんの一例ですが、根本的な原因である観念や思い込みに気づくことができれば、後はそれを書き換え、新たな選択をすることで、問題はとても解決しやすくなります。

ただし、厄介なのは、自分がどんな観念や思い込みを持っているかは、自分ではなかなか気づくことができないということです。

なぜなら、観念や思い込みというのは、過去の経験や体験、教育などによって潜在意識の中に形成されたものだからです。

例えば私の場合、それは親との関係にありました。

今振り返ると普通より厳しい家だったこともありますが、子供時代から私の中で「正しくなければいけない」という強いこだわりがありました。

叱られるようなことはしてはいけない、人から責められるようなことはしてはいけない。そう思ううちによくある「優等生タイプ」として成長しました。

そして、「正しくある」ために自分が無意識で選んだ方法が、「誰からも責められないように」「私が悪いと言われないように」しなくてはいけないということでした。

そのためには、「自分が弱い立場で相手が必ず悪い」という構図がおそらく私にとって最も都合の良いものだったのです。

今思うと、親はそんなことを私に望んでいたわけではないことはわかりますが、幼かった私はそうやって自分の中で納得し、親に受け入れられる自分になることに必死だったのです。

結果として大人になったとき、会社の中や世間には私を責める人はいませんでした。

でも、特定の人（この場合で言うと高圧的な上司）から責められはしますが、それは「相手が完全な悪者であり、私は正しい」という構図は必ず守られているのです。

とはいえ、当時は繰り返し同じ状況が起こる理由もわからないですし、精神的にも肉体的にも辛いわけです。

なので、繰り返し起きる問題を根本から解決するには、自分が持っている観念や思い込みに気づくことはもちろん、時にはその観念や思い込みを生み出した経験や体験を癒やし、手放すことも必要になってくるのです。

そして、それを日常の中で実現するのが、私が開発した「SatreatR（サトリート）メソッド」です。